診療案内

画像診断

Diagnostic Imaging

画像診断とは

画像診断では最新の医療機器を用いて、CT(コンピュータ断層)、MRI(磁気共鳴画像)、核医学検査(アイソトープ検査、PET検査)などの検査と診断を行っています。
当院は画像診断管理加算3の認定施設であり、放射線診断専門医が原則としてこれら全ての画像の管理、診断を行っております。

主な検査方法

CT

CTとはコンピュータ断層撮影(Computed Tomography)の略称です。薄いX線ビームを多方向から順次投影し、その透過X線強度を計測して断層面のX線吸収値分布像をコンピュータ処理にて画像化する方法です。
近年では複数のスライスを同時に撮像できるマルチスライスCTにより、広い範囲を高速に撮影できるようになり、胸部から腹部の撮像でも一回の息止めでの撮像が可能です。また高分解能ボリュームデータの収集が可能になり、鮮明で高精細な多断面再構成画像や三次元再構成画像が得られ、診断能の向上に寄与しています。また、必要とされるX線量を自動に最適化することで画質を損なわずに効率的に被ばくを軽減する機能も搭載されており、以前よりも低被ばくでの撮影が可能となっています。(当院では適切な被ばく線量管理を行っています。)
デュアルエナジーCTでは2種類のエネルギーのX線で撮像することで物質の弁別が可能で、腎結石などの結石の組成を特定することもできます。また、ヨードの吸収度を特定することで、少ない造影剤でも十分な造影効果を得ることも可能です。

CT Angiography

ヒストグラム解析

MRI

MRIは磁気共鳴画像(Magnetic Resonance Imaging)の略称で、放射線を使わずに核磁気共鳴現象を利用し撮像する検査法です。一般にMRIでは水素原子核の陽子(プロトン、1H)の核磁気共鳴現象を利用します。
均一な磁場の中で外部から電磁波(RFパルス)をあて、共鳴したプロトンの信号を検出して画像化します。静磁場の強度は高い方が信号雑音比が高く、高解像度や高画質の画像を得ることができます。当院では3.0テスラの装置が2台と1.5テスラの装置が3台あります。
MRIは様々なコントラストの画像を収集することができ、CTとは異なり造影剤を利用しなくても良好なコントラストの画像を得ることができます。放射線を使わないため被ばくもなく、妊娠中の方や胎児の検査も可能な場合があります。一方で、磁場を利用した検査であるため、体内金属のある方は検査ができなかったり画質が低下したりする可能性があります。また、検査時間はCTと比べると長く、通常の撮像でも10~20分ほどはかかります。
MRIでは様々なコントラストの解剖画像の他にも、脳血管の流れを利用した血管画像(MRA:MR Angiography)や血流画像(ASL:Arterial Spin Labeling)、生体内の代謝物質を計測するMRスペクトロスコピー(MRS:MR Spectroscopy)、脳の活動を捉える脳機能画像(fMRI:functional MRI)などの機能的な画像も造影剤を使わずに得ることができます。
また、体内の水を強調した画像を撮ることで得られる胆管膵管画像(MRCP:MR cholangiopancreatography)や脳槽画像(MR Cisternography)、脊髄腔画像(MR Myelography)などでは、他の侵襲的な検査でしか得られないような画像を非侵襲的に高精細な画像を得ることができます。

MR angiography

脳幹部のT2強調画像

脳梗塞の血流画像(ASL:Arterial Spin Labeling)

機器紹介

CTは、256列 面検出器CT 1台、160列 高精細CT 1台、64列 CT 3台(1台は2管球CT)の計5台が稼働しています。高精細CTは、最小スライス厚が従来の0.5mmから0.25mmへと大幅に向上し、質の高い画像を取得することが可能です。2管球CTは2つのX線管と検出器を装備し、常に動いている心臓の冠動脈CTでは鮮明な画像を得ることができます。面検出器CTは、最速0.28秒で16cm幅の撮影が可能で、全脳Perfusionや4D撮影も可能です。

256列 面検出器CT

160列 高精細CT

MRIは、3.0テスラMRI 2台と1.5テスラMRI 3台の計5台が稼働しています。3テスラMRIは強力な磁場を使用し、より高解像度な画像を得ることができます。またリラックスして検査を受けて頂けるように、トンネルの径が大きく長さも短い1.5テスラ装置も設置しています。
CTの1台は高度救命救急センター内に、MRIの1台は高度救命救急センターに隣接して設置してあり、救急患者に対応しています。

3テスラMRI

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